建設物語

2017年07月10日 | 建設物語

建設物語29『2017年7月4日』〜飛鳥乃湯泉を知る〜

松山市立子規記念博物館で、愛媛県出身の奈良芸術短期大学教授 前園実知雄氏による「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉を知る」の講演会がありました。第一回目は、「文献に見える天皇の行幸と古代湯帳の歴史」と題して、飛鳥時代の斉明天皇をはじめ、多くの天皇に愛された道後温泉の歴史を背景に、「湯帳(=浴衣の原型)」を着て温泉を楽しんだといわれる飛鳥時代の古代の入浴スタイルについてお話をいただきました。

日本最古といわれる道後温泉は、伊予国風土記逸文や古事記、日本書紀の古代史、そして万葉集などに何度も登場し、聖徳太子の来浴や斉明天皇の行幸など古代から全国でも特別な温泉であったことを説明されていました。
また、古代の入浴時に、一定の身分以上の方が身に付けられていた湯帳(浴衣)について、中央にあけた穴から頭を出して着た貫頭衣(かんとうい)のような形態であり、今の浴衣の原型になっているそうです。

飛鳥時代から人々の心を魅了してきた道後温泉!とても興味深い講演でした。

次回は7月22日に「史跡久米官衙群と道後温泉地区の発掘調査」と題し、講演会が開催されます。ぜひ、お越しください。

<次回のお知らせ>
■7月22日(土曜日)10時~11時30分
第二回「史跡久米官衙群と道後温泉地区の発掘調査」

■8月19日(土曜日)10時~11時30分
 第三回「飛鳥・奈良時代の大和と伊予―湯ノ岡碑文と法隆寺資財帳をめぐって」

※参加ご希望の方は、松山市道後温泉事務所までお申し込みください。
Tel:089-921-0101 受付8時30分~17時(月~金)