保存修理レポート

2022年09月 | 保存修理レポート

保存修理レポート87 神の湯本館 浴室構造補強 (アースアンカー工法)

神の湯本館浴室は昭和10年に木造からコンクリート造に改築されました。今回の工事では地震への備えとして浴室の構造補強を行います。
構造補強では、浴室と新しく設置する補強用の基礎、壁を緊結させていきます。
新しい基礎は床下に設置しますが、その基礎を地盤へ支持させるため、「アースアンカー」による引張力によっても支えます。
アースアンカーの掘削機は一番小さい機器を選定しましたが、現場への搬入は数センチしか余裕がなく、狭い本館内部を慎重に確認しながら進めました。所定の位置で約14mから16mの深さまで掘削しアンカー(引張材)を人力にて挿入した後、アンカー周囲をセメントで固め、地盤と緊結させました。試験を含んだ合計9本を約1カ月かけて施工しました。
今後、基礎の施工を進めてます。