歴史をつなぐ
未来へのこす
~重要文化財 道後温泉本館
保存修理工事~

  • 明治27年(1894)の改築以降、大正、昭和、平成、そして、令和、時代とともに輝き続ける道後温泉本館。
    その保存修理工事の記録がご覧いただけます。
  • 営業しながらの重要文化財の公衆浴場の保存修理工事は、日本初の取組です。

本館営業状況

    又新殿の一般観覧を行っています。
    又新殿の詳細はコチラ

    令和6年7月11日(木曜日)から全館営業を再開しています。

道後温泉本館
保存修理工事の意義

道後温泉本館

文化財的価値を保持し、次代へ受けつぐ

道後温泉本館は、明治27年(1894)に神の湯本館棟が竣工して、125年を超える長い年月の間に、その時代時代の技法を取り入れ、移築や増改築を繰り返し、主に4つの建物が組み合わさった非常に複雑な形態をした建築物です。それぞれの時代の社会的な要求や道後温泉の発展に対応し、道後温泉のシンボルとして存在しています。
また、道後温泉本館は、平成6年(1994)に日本で初めて重要文化財に指定された公衆浴場で、その歴史的、文化財的価値を次代に受け継ぎ、維持保存していくために、今回の保存修理工事が必要です。

神の湯本館棟
神の湯本館棟
明治27年(1894)竣工。さんがわら及び銅板葺の木造3階建で、1階に浴場、2階・3階を休憩室とし、いりづくりの大屋根の上に塔屋を設けています。
(※1階で入浴できます)
又神殿・霊の湯棟
ゆうしん殿でんたま
明治32年(1899)竣工。日本唯一の皇室専用浴室のある又新殿・霊の湯棟は、銅板葺及び檜皮ひわだぶきの木造3階建で、正面(東面)になりもんがあります。
南棟
南棟
大正13年(1924)竣工。ようじょうとして建築され、神の湯本館と同じく、さんがわら及び銅板葺。1階の浴室は、修理前、神の湯女子として使用していました。
玄関棟
玄関棟
大正13年(1924)竣工。神の湯、霊の湯、養生湯の各浴室に入浴できるようにするため出札口として建設されました。
昭和10年(1935)の神の湯を曳家ひきやした時に玄関棟としての役割に変わりました。

保存修理レポート

2023年09月 保存修理レポート

保存修理レポート93 神の湯本館浴室の構造補強

新たな基礎を設置し終えた神の湯本館浴室の構造補強は、上部の作業に入りました。既設の壁の内側に新たな補強壁を設置します。 また、補強を終えた個所から床、天井の下地・仕上げを順次木工事の復旧作業に取り掛かっています。

2023年07月 保存修理レポート

保存修理レポート92 構造補強の様子

神の湯本館浴室の構造補強も本格的になってきました。浴室に新たな基礎を設置するため基礎の配筋に着手しました。 事務所棟、玄関棟も鉄骨の柱、梁にて補強が完了しています。 小屋裏には鉄製のブレース材で水平面の補強が施されていま…

道後温泉本館の
保存修理工事の現場から
~人がつなぐ道後温泉本館~

保存修理工事の情報発信

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